大吟醸よりもおいしい日本酒!?絶対おすすめ本醸造酒ランキング
トクトクトクトクトクトク・・・
私も含めて男ばかりの6人がそろったところで、
グラスに注がれた日本酒を注ぐとお酒特有の香りが辺り一面に漂い、
その香りを嗅ぐだけでもほろ酔い気分になってきそうです。
小ぢんまりとした、
ダイニングテーブルに男6人で、
鍋をつつきながらお酒を飲み、
今年一年の反省会という名の忘年会は毎年の事。
一杯目からビールではなく、
日本酒を飲むというと驚かれるのですが、
お酒好きの私たちからすると、
ゆっくりチビチビと日本酒を飲みながら鍋をつつくほうが、
酔いも深くならず安くつくんですよね。
そこで、
先日話に出たのが、
最近の日本酒ブームについて。
ブームという程のブームというわけではないものの、
一時期の落ち込みに比べればだいぶん盛り返していることで業界にとってはありがたいことではありますが、
この傾向は果たして良いものかと首をかしげます。
というのも、
最近殊に話題になる日本酒といえば、
吟醸酒や大吟醸酒が多いということ。
世界に羽ばたく獺祭や、
ロバートパーカー氏の日本酒の評価など、
世界的に有名になっていくのはありがたいのですが、
そのおかげで大吟醸酒や吟醸酒、 そして純米酒ばかりがクローズアップされている傾向があるのですよね。
その話題に乗って、
当サイトでもそんな大吟醸酒や吟醸酒を紹介することも多いので、
人の事言えた義理ではないですが、
やっぱり日本酒の魅力といえば本醸造酒のような普通酒にあると思います。
なぜなら、
各酒蔵ともになるべく経費を削減し、
安くて、それでいておいしい日本酒を提供しようという企業努力の賜物。
中には高価な吟醸酒や大吟醸酒に勝るとも劣らない、
安価なお酒もあるのです。
だけど、
正直なところ、
安かろう悪かろうのお酒もあるのも事実。
だから結局ブランド名や、
間違いのない大吟醸酒や吟醸酒を手に取ってしまうのもわかります。
そこで今回は、
そんな本醸造酒に焦点を当て、 安くてもおいしい本醸造酒をご紹介いたします。
もちろん当サイトならでは、
どれもネット通販でお取り寄せできるものばかりをご紹介いたしますので、
皆さん最後まで楽しんでご覧になってくださいね!
※記事が長くなりましたのでインデックスをつけております。
読みたいインデックスをクリックしてください。
・日本酒の種類について
・精米歩合は低いほうが良いのか?
・醸造アルコールを使用しないほうが良いのか
・絶対おすすめ本醸造酒ランキング
日本酒の種類について
当サイトでも何度か日本酒の分類についてご説明させていただきましたが、
大吟醸・吟醸・本醸造・純米酒
の違いがよく分からない方にもう一度おさらいをさせていただきます。
ここで記載のある「精米歩留り」とは一般的にお酒を買うとラベルに記載がある「精米歩合」の事。
つまり、
本醸造酒の精米歩合(原料のお米の使用する割合)は60%~70%以下で、
また醸造アルコールを使用しているというのが特徴です。
ではここで二つ、
精米歩合と醸造アルコール添加についてもおさらいしておきましょう。
精米歩合は低いほうが良いのか?
お酒の原料になる一粒当たりの玄米の外側をどれだけ削ったかの割合を「精米歩留り」といい「精米歩合」ともいいます。つまり精米歩合60%とは、
原料の玄米一粒当たり外側の40%を削り捨て、
内側の60%のみを使用してお酒の原料として使うということ。
原料のお米を削れば削るほど、雑味のないフルーティな香りと味わいが際立つので、
吟醸酒は60%以下の精米歩合、
大吟醸は50%以下の精米歩合でなければならない決まりがあります。
有名な獺祭の高級銘柄「磨き二割三分」においては、
お米の77%を削り、
23%のみ使用しているので(23%の精米歩合)、
他に類を見ない雑味の少ないフルーティな香りと味わいが楽しめるわけです。
しかしながら、
精米歩合を低くする(原料のお米の使用する割合を減らす)ことだけが良いこととは限りません。
確かに精米歩合を低くすることで、
お米の外側に多く含まれているたんぱく質や脂質を取り除くことができ、
それがすなわち雑味の原因を取り除くこととなります。
ただ、精米歩合が高い(原料のお米の使用する割合が多い)ほうが、
日本酒独特の芳醇な香りや、 お米本来の味わいを楽しむことができます。
醸造アルコールを使用しないほうが良いのか?
お酒の原材料を見るとよく記載されている「醸造アルコール」。
この「醸造アルコール」が使用されていない日本酒だけが「純米酒」と銘打つことができるのですが、
「醸造アルコール」とは一体何なのでしょうか。
実態は、
蒸留を繰り返してアルコール度数95%以上まで高めた高純度のアルコール。
原料は砂糖を作る工程で出た廃糖蜜を使用することが多いということですが、
要するにアルコール度数の高い焼酎の一種と思っても良いのではないでしょうか。
この醸造アルコールの添加については否定的な意見をお持ちの方も多いようで、
この意見の多くは「美味しんぼ」という漫画の54巻で痛烈に批判されていることが要因のようです。
そして、この「美味しんぼ」でも指摘していたように、
戦後間もないお米が不足していたころはお酒を醸造アルコーで3倍に薄めて量を増やす「三増酒」というのが、
安いけどとてもまずかったというのは事実のようです。
しかしながら、
現在ではお米不足なんてことはないですし、
お酒の嵩増しのために醸造アルコールを使用するということはあまりないようです。
では、
どのような理由で醸造アルコールが使用されるのかというと、
1、濃厚なお酒の味をマイルドにして飲みやすくする 2、すっきりとした淡麗辛口に仕上げる 3、貯蔵・輸送時の品質安定 4、吟醸香をお酒の中にとどめる(吟醸酒の場合) このように増量目的というよりかは、
品質を高める・保つ目的のようです。
純米酒のほうがお米本来の味が引き立ち、
濃厚な味わいが楽しめますが、
この香りや味わいが苦手な方も多く、
醸造アルコールを加えてすっきりと淡麗辛口に仕上げた日本酒のほうがおいしいと感じる方のほうが多いようです。
純米酒のほうが二日酔いになりにくい、
なんて記事もよく見ますが、
私の場合はどちらにしてもなる時はなるので、
本当に関係があるのかは疑問ですね。
つまり、
醸造アルコールが入っているから安物のお酒、ということではなく、
この醸造アルコールを入れるタイミングや量を見極めるのも味わいを決める大事な工程。
正に杜氏の経験や工夫が生かされるのではないでしょうか。
というわけで、
結局まとめると、
精米歩留りが低いとか、 醸造アルコールが入っているかどうかとか・・・ そんなことでよいお酒かどうかは決まらないということなのです。
絶対おすすめ本醸造酒ランキング
「普通酒」と呼ばれる本醸造酒は安いけど種類も多いので、どれを買えばよいのかわからないですよね。
そこで今回は私川村がおすすめしたい本醸造酒をランキング形式でご紹介いたしますので、
ぜひ参考にしてくださいね。
■四位:月桂冠 ヌーベル月桂冠 特別本醸造(720mL)
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特別本醸造の一本。
ボトルがレトロでおしゃれなのも良いですよね。
ちなみに、
よく見かける「特別本醸造」と「本醸造」の違い。
麹の発酵日数が吟醸酒並みに長かったり、 昔ながらの木槽による搾りを行ったりとか、 ちょっとこだわりの製法をして作られたお酒という意味。
かといって、
何をもって「特別」と記載するかの明確な決まりもなく、
アピールポイントであればラベルに記載されているはずなのですが、
どうもそれもなさそうなのであまり意識することもないようです。
ただ味のほうは、
芳醇でお酒の香り高く後味はすっきり、 熱燗にしてもおいしい本醸造酒です。
詳しくは燗上がりする日本酒~ヌーベル月桂冠の口コミレビューをご参照ください。
■三位:磯自慢 しぼりたて本醸造(1800mL)
「しぼりたて」というだけあって後味は切れのある爽快感が特徴。
どんな料理でも邪魔にならない上品な味わいは、
吟醸酒では出せないお米本来の存在感を醸し出します。
■二位:八海山 特別本醸造(1800mL)
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そして芳醇なお米の味わい。
すべてにおいてバランスよく仕上がっているのではないでしょうか。
価格が安い割には高品質なので、
コスパが良いことから私もよく飲みます。
■一位:喜久酔 特別本醸造(1800mL)
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かといって押しつけがましくなく控えめな香りが心地よい。
そして、
口に含んだ瞬間、膨らむような甘みのある優しい味わいを感じます。
かといって、
後味は切れがあるので、
また飲みたくなる潔さ。
本醸造酒の良さを味わえる一本ではないでしょうか。
以上、
いかがでしたでしょうか。
お酒を飲むなら、
日本人なら日本酒を飲んでほしい、
また日本酒を飲むなら色々なお酒を飲んでほしいと思います。
近年の吟醸酒・純米酒ブームは確かに好ましいことですが、
吟醸酒・純米酒だからといって低品質なお酒が存在するのも事実。
そんなお酒を飲んで、
「やっぱり日本酒は合わない」なんていわれるのが一番もったいないなと思います。
お酒の種類ごとに、
違った良さがある。
それを、
当記事で感じてもらえれば幸いです。
以上、
川村でした。
私も最近の純米、吟醸酒の味わいに馴染めず、日本酒は燗をしていただく派ですので本醸造回帰です。
純米、吟醸酒の中には「麹が若い」と感じられるものが多く、飲んでいるうちに飽きが来て、特に燗をするとそれが酷く気の抜けた甘酒のように感じてしまいます。
冷やで飲むように、というのは麹の味をごまかしているとさえ思いますね。
一口、一杯の口当たりさえ良ければ、というのはゴメンです。
燗にして旨みが引き立つお酒が多いのも本醸造酒の良いところですよね。
しかし純米酒・吟醸酒にも言えることですが、おいしいお酒もあればおいしくないお酒もあって、
おいしい本醸造酒に出会えてないばっかりに敬遠している方も多いのはもったいない話。
これからも私なりのおすすめのお酒をご紹介できればと思っています。