【チリワイン上級者向け】一度は飲みたい!チリ産高級ワイン
さて、
先日も報道されていたように、
2015年のチリワインの輸入量がフランスワインを上回り一位になったということで、
チリワインが安くておいしいワインの代名詞になっているのは確かです。
そういうわけで、
店頭でも並んでいるチリワインは1000円台どころか、
1000円以下のチリワインが多いですよね。
というわけで、
前回チリの定番ワインをご紹介したのですが、
これだけ低価格なのに高品質だということは、 それ以上の高価なワインはどうなんでしょうか。
チリワインをよく飲むようになると、
そういう欲求も出てくるもの。
だけど、
フランスワインなら、
「ドンペリ」(シャンパンですけど)とか、
「ロマネコンティ」とか、
有名どころのワインは誰でも知っているから安心して買えますけど、
チリのワインの高級ワインはあまり知られていないのではないでしょうか。
しかしチリワインは、
実はヨーロッパの影響を大きく受けていて、
最大手のワイナリー「コンチャ・イ・トロ」を始め
フランス・スペインが大きくかかわっているチリのワイナリーも多く存在します。
(「コンチャ・イ・トロ」の創業者はスペインの名門貴族一族メルチョル・コンチャ・イ・トロ氏)
その理由は、
チリのブドウ栽培の歴史から始まります。
19世紀からヨーロッパのブドウが持ち込まれ各地で栽培されるようになった矢先、
19世紀後半のフィロキセラ禍によりヨーロッパやアメリカではワイン用のブドウに甚大な被害が出ました。
その被害を免れる為にヨーロッパの醸造家がチリに移住し、
ヨーロッパの伝統的なワイン造りのノウハウがチリに投入されたのです。
その後1980年以降、
フランスやスペインなど、
ヨーロッパの多くのワイナリーがチリに進出しワイン造りに力を入れ、
伝統を重んじる本場フランスではできなかった近代的な醸造法を次々と投入し品質向上を図りました。
(参考:チリワインを極める)
そんなわけで、
チリワインはフランスをはじめ、
ヨーロッパのワイン造りのノウハウをしっかり引き継いでいて、
ヨーロッパの著名なワイナリーも数多くチリに進出しているのです。
そんな高品質なワインを、
チリワインなら比較的手ごろに入手できるのも魅力の一つでもあるんですよね。
そこで今回は、
前回のチリワイン輸入量首位獲得記念の第二弾として、
一度は飲みたい!チリの高級ワインをご紹介させていただきたいと思います。
ちなみに、
ワイナリー:銘柄[ヴィンテージ] で表記しております。
●コンチャ・イ・トロ:ドン・メルチョー[2014]
タイプ:赤 辛口
産地:
ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニヨン 100%
チリ最大手のワイナリーを誇るコンチャ・イ・トロが自信を持って提供するプレミアムワインがこちらのドン・メルチョーです。
チリのマイポ・ヴァレー地区で丁寧により分けられた質の良いブドウのみを使用したこのワインは、
舌の細胞に浸透する繊細なタンニンと、
凝縮された果実味。
チリワインの名を国際的に評価せしめたワインといえます。
●コノスル:ピノノワール オシオ [2012]
タイプ:赤 辛口
産地:チリ カサブランカ・ヴァレー
ブドウ品種:ピノノワール 100%
上記のコンチャ・イ・トロ傘下でもある「コノスル」。
コノスルのワインは手ごろなヴァラエタルからいくつかのラインを製造する大手ワイナリー。
その中でも最高級の銘柄がこのオシオです。
チリワインには珍しくピノノワールのブドウを使ったこのワインは、
強すぎないタンニン、
フレンチオークで熟成された香ばしさと上質で繊細なのど越しが特徴。
●アルマヴィーヴァ:アルマヴィーヴァ[2016]
タイプ:赤 辛口
産地:
ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニヨン 65%、カルメネール 24%、カベルネ・フラン 8%、プティ・ヴェルド 2%、メルロ 1%
アルマヴィーヴァは最初にご紹介したワイナリー「コンチャ・イ・トロ」と、
ボルドーワインのバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド社が組んでできた(ジョイントベンチャー)ワイナリー。
同じくバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド社と地元のワイナリーが組んで生まれたワインにカリフォルニアワインの有名銘柄「オーパスワン」がありますが、
それと同じ流れを汲む高級ワインです。
コンチャ・イ・トロが所有する膨大で上質なブドウ畑からできたカベルネ・ソーヴィニヨンを、
フランスボルドーで培ったワインづくりの技術を惜しげもなく投入した奇跡のワインなのです。
濃厚で存在感のあるカベルネソーヴィニヨンのタンニンと、
カルメールの繊細で柔らかな味わいがまろやかさを演出。
カルメールといえばあまりメジャーではないかもしれませんが、
フランスではフィロキセラ禍により廃れた品種で、
フィロキセラ禍を免れたチリで再生を果たした品種。
今やチリの看板ブドウ品種といえます。
以上、
いかがでしたでしょうか。
普段スーパーなんかで見かける旨安ワインとは価格のけたが違うので驚かれた方も多いのではないでしょうか。
ただ、
高級ワインの味というのは、
相対的に比較対象した方が感動は大きいと思います。
なので、
こちらのワインを飲む前に、
せめてチリの定番ワインをある程度味わっていただいた後にお試しいただいた方がよろしいかと思いますので、
ご興味があれば【チリワイン初心者向け】チリの定番ワインおすすめランキングもご参照ください。
↓安くておいしいチリワインの秘密とは↓
チリワインが安くて上質なのはなぜ?
↓ワイナリーで選ぶオススメチリワイン↓
チリワインで押さえておきたいワイナリーとその代表ワイン
以上、
川村でした。
2018年12月9日加筆修正
先日も報道されていたように、
2015年のチリワインの輸入量がフランスワインを上回り一位になったということで、
チリワインが安くておいしいワインの代名詞になっているのは確かです。
そういうわけで、
店頭でも並んでいるチリワインは1000円台どころか、
1000円以下のチリワインが多いですよね。
というわけで、
前回チリの定番ワインをご紹介したのですが、
これだけ低価格なのに高品質だということは、 それ以上の高価なワインはどうなんでしょうか。
チリワインをよく飲むようになると、
そういう欲求も出てくるもの。
だけど、
フランスワインなら、
「ドンペリ」(シャンパンですけど)とか、
「ロマネコンティ」とか、
有名どころのワインは誰でも知っているから安心して買えますけど、
チリのワインの高級ワインはあまり知られていないのではないでしょうか。
しかしチリワインは、
実はヨーロッパの影響を大きく受けていて、
最大手のワイナリー「コンチャ・イ・トロ」を始め
フランス・スペインが大きくかかわっているチリのワイナリーも多く存在します。
(「コンチャ・イ・トロ」の創業者はスペインの名門貴族一族メルチョル・コンチャ・イ・トロ氏)
その理由は、
チリのブドウ栽培の歴史から始まります。
■チリワインの歴史
チリでワインのブドウ栽培が始まったのは16世紀のスペイン支配下の時代。19世紀からヨーロッパのブドウが持ち込まれ各地で栽培されるようになった矢先、
19世紀後半のフィロキセラ禍によりヨーロッパやアメリカではワイン用のブドウに甚大な被害が出ました。
その被害を免れる為にヨーロッパの醸造家がチリに移住し、
ヨーロッパの伝統的なワイン造りのノウハウがチリに投入されたのです。
その後1980年以降、
フランスやスペインなど、
ヨーロッパの多くのワイナリーがチリに進出しワイン造りに力を入れ、
伝統を重んじる本場フランスではできなかった近代的な醸造法を次々と投入し品質向上を図りました。
(参考:チリワインを極める)
そんなわけで、
チリワインはフランスをはじめ、
ヨーロッパのワイン造りのノウハウをしっかり引き継いでいて、
ヨーロッパの著名なワイナリーも数多くチリに進出しているのです。
そんな高品質なワインを、
チリワインなら比較的手ごろに入手できるのも魅力の一つでもあるんですよね。
そこで今回は、
前回のチリワイン輸入量首位獲得記念の第二弾として、
一度は飲みたい!チリの高級ワインをご紹介させていただきたいと思います。
ちなみに、
ワイナリー:銘柄[ヴィンテージ] で表記しております。
■一度は飲みたい!チリ産高級ワイン
●コンチャ・イ・トロ:ドン・メルチョー[2014]
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チリ最大手のワイナリーを誇るコンチャ・イ・トロが自信を持って提供するプレミアムワインがこちらのドン・メルチョーです。
チリのマイポ・ヴァレー地区で丁寧により分けられた質の良いブドウのみを使用したこのワインは、
舌の細胞に浸透する繊細なタンニンと、
凝縮された果実味。
チリワインの名を国際的に評価せしめたワインといえます。
●コノスル:ピノノワール オシオ [2012]
コノスルのワインは手ごろなヴァラエタルからいくつかのラインを製造する大手ワイナリー。
その中でも最高級の銘柄がこのオシオです。
チリワインには珍しくピノノワールのブドウを使ったこのワインは、
強すぎないタンニン、
フレンチオークで熟成された香ばしさと上質で繊細なのど越しが特徴。
●アルマヴィーヴァ:アルマヴィーヴァ[2016]
同じくバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド社と地元のワイナリーが組んで生まれたワインにカリフォルニアワインの有名銘柄「オーパスワン」がありますが、
それと同じ流れを汲む高級ワインです。
コンチャ・イ・トロが所有する膨大で上質なブドウ畑からできたカベルネ・ソーヴィニヨンを、
フランスボルドーで培ったワインづくりの技術を惜しげもなく投入した奇跡のワインなのです。
濃厚で存在感のあるカベルネソーヴィニヨンのタンニンと、
カルメールの繊細で柔らかな味わいがまろやかさを演出。
カルメールといえばあまりメジャーではないかもしれませんが、
フランスではフィロキセラ禍により廃れた品種で、
フィロキセラ禍を免れたチリで再生を果たした品種。
今やチリの看板ブドウ品種といえます。
以上、
いかがでしたでしょうか。
普段スーパーなんかで見かける旨安ワインとは価格のけたが違うので驚かれた方も多いのではないでしょうか。
ただ、
高級ワインの味というのは、
相対的に比較対象した方が感動は大きいと思います。
なので、
こちらのワインを飲む前に、
せめてチリの定番ワインをある程度味わっていただいた後にお試しいただいた方がよろしいかと思いますので、
ご興味があれば【チリワイン初心者向け】チリの定番ワインおすすめランキングもご参照ください。
↓安くておいしいチリワインの秘密とは↓
チリワインが安くて上質なのはなぜ?
↓ワイナリーで選ぶオススメチリワイン↓
チリワインで押さえておきたいワイナリーとその代表ワイン
以上、
川村でした。
2018年12月9日加筆修正